焚き火の後片付けおすすめ方法｜めんどくさい片付けを簡単にしてキャンプを楽しもう！

燃える炎を眺めるのはキャンプの醍醐味、さらに豪快な焚き火料理はメインのお楽しみです。焚き火を楽しんだら後片付けがつきもので、せっかくの楽しい気分が吹き飛んで一気にめんどくささが押し寄せますよね。

そこで本記事では、面倒な焚き火の後片付けを簡単にする方法を詳しく解説します。効率的に後片付けを始めるには、手早い作業よりも火を消すタイミングやコツを押さえた掃除方法、便利なアイテムを活用するのがポイントです。

ほかにも、火がついた薪や高熱になった焚き火台を安全に取り扱う方法や、後片付けがめんどくさい方におすすめの片付け方など、覚えておくと便利な知識が満載です。次の焚き火の予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

焚き火で芝生が黒焦げになっているのを見かけた方も多いのではないですか？これは焚き火をきちんと片づけないで放置した結果です。せっかく綺麗に整備されている芝生に跡がついてしまうのは残念です。

完全に鎮火していない薪や炭を放置すると、地面が焦げるだけでなく火災に発展する可能性があります。出火の原因が焚き火だったといった事例も増えています。焚き火の不始末で山火事に起こした場合、県によっては罰金が科せられる所もあり、使用した炭や灰を放置するのも不法投棄にあたるので注意が必要です。

焚き火の後片付けでもっとも困るのは、「いつまでも火が消えず熱も冷めない」です。帰りたい時間に帰れない原因にもなるので、撤収時間の2時間前を目安に薪の量を調整していきます。このタイミングを境に、新たな薪を投入せず炎を小さくしていくのです。

薪が燃え切って灰になる時間は通常1〜2時間ほどかかります。焚き火を終えたい時間から逆算して作業を開始するとスムーズです。就寝前も同様のタイミングで焚き火を終えましょう。

時間が経過しても燃え残っている薪は、トングや火バサミで粉砕すると比較的短時間で灰になります。焚き火台の薪の火が消えたら完全に消火するための作業にかかりますが、ここであると便利なのが火消し壺です。

トングなどで灰や燃えかすを火消し壺に入れて蓋を閉めると、内部の酸素が欠乏して消火を促します。完全に消えていない熾火はバケツの水に浸けてから入れます。密閉できる缶でも代用できますが、高温になるのでグローブをはめて作業しましょう。

灰を片付けた後は焚き火台の清掃です。使用後の焚き火台は冷めてから灰を落としますが、重たいものではひっくり返すのも大変。細かい燃えかすなどを効率的に集めるなら「刷毛」が最適で、ペイント用などのコシがあるものが適しています。

刷毛なら隙間まできれいになり、バーベキューなどの油汚れはウェットティッシュで拭き取れば丸洗いしなくてもすっきり。スチール製の焚き火台の場合は、水分や油分が残るとサビの原因になるのでよく乾燥させてから収納しましょう。

どうせ火を消すなら焚き火台に水をかけてしまえばいいのでは？と考えるのは危険です。高温の蒸気が一気に吹き上がって火傷をする場合も。また、急に冷やされると焚き火台が変形したり、灰が水を含んで後片付けが余計に厄介になります。

高温の灰や燃えかすだけでなく、焚き火台も自然に温度を低下させるのが先決。そのためにも、焚き火を終えるタイミングを見極め、早めに作業を開始するのが大切です。

芝生の上で焚き火をする際には、必ず耐火シートを敷いて行いましょう。耐火シートは不燃シートとも呼ばれ、シリカ繊維・耐炎繊維などで作られています。直に焚き火台を設置すると芝生を焦がす恐れがあり危険です。

また、山中なら落ち葉や枯れ枝への延焼を防ぎます。地面が砂地や土でも、敷いておくと周囲に灰が散らず後片付けが楽になるメリットも。直火NGのキャンプ場でないとしても、焚き火のマナーとして持っておきましょう。

薪の燃え残りや灰はもともと自然のものだから土に埋めればいい、そう思っている方はいませんか？木を焼き付けた板塀や備長炭などと同様に、硬質な燃え残りや灰がすぐに土に還るものではないので放置は厳禁です。

たとえ小さなかけらに見えるようなものでも確実に消火して、熱を冷ましてからゴミ箱に捨てる・自宅に持ち帰るのが正解。いずれの場合も、処分する際にはキャンプ場の指示に従いましょう。

焚き火の後片付けのステップを省略してしまいたい場合は、アルミホイルで焚き火台を巻いてしまうのがおすすめ。使用後の灰もサッとまとまりスピーディーです。バーベキューの油が付着するのも防げて後片付けが圧倒的に楽になります。

1点だけ注意しておきたいのはアルミホイルの厚み。従来のアルミホイルでは焚き火の高温や調味料に含まれる塩分などに耐えられず、溶ける場合があります。焚き火台に巻くのであれば、家庭用ではなくバーベキュー用を選びましょう。

焼いた薪を消火する火消し壺は、バイクや徒歩で行くソロキャンパーにはかさばる荷物です。そこでおすすめしたいアイテムが火消し袋。コンパクトに携帯できて、灰や燃え残りをしっかり消火して持ち帰れます。

火消し袋は厚い灰も入れられるほど耐火性に優れた素材で作られ、内側にはシリコンコーティングなどが施されています。火消し壺よりもやや耐久性が低いものの、後片付けをさらに簡単にしたい方におすすめです。

焚き火の火を早く消す方法はいくつかありますが、おすすめなのは「密閉」です。火消し壺は密閉できるよう設計されているので、1つ持っておいて損はありません。火消し壺がない場合は、密閉できる缶でも代用できますが、利便性では火消し壺をおすすめします。

ただし、火消し壺や缶で密閉しても完全に消えるまでは時間がかかりますし、それまでは高温になるので扱いには注意が必要です。「今すぐ消したい」場合は、水をかける方法も。ただし、燃え盛る焚き火に水をかけると大量の煙が出たり、灰が飛び散ったりして周囲に迷惑をかけます。

水を使う場合は、バケツや缶に水を張り、薪を1つずつ入れて冷えるのを待ちましょう。ただし、水をかけても完全に冷えるまでには時間がかかるので、余裕を持って早めに実行してください。

焚き火台に残っている薪を燃やし切る方法は、燃え尽きるまで待つのが一番です。しかし、この方法では2～3時間かかります。時間がない場合は、はじめから薪を細かく割って少しずつくべましょう。また、固めずにバラけさせるのも有効です。

まだ火が残っている場合は、火力を上げるために火吹き棒で酸素を送りましょう。また、灰に埋まっていると火種が残るので、灰に埋もれないようにする工夫も取り入れてください。

• 薪は細かく割る
• 少しずつバラけるようくべる
• 灰に埋もれさせない

焚き火をするなら後片付けは当然の義務。片付けを怠れば引火して延焼するといった事故の危険性も増加します。本記事でご紹介した方法や便利なアイテムを活用して、めんどくさい後片付けをスピーディーにこなしてもっと焚き火を楽しんでください。