アルコールストーブのおすすめ15選｜正しい使い方も紹介

キャンプや登山・釣りなど、アウトドアで大活躍するアルコールストーブ。調理だけでなく冬には暖を取ることもできる便利なアイテムです。火を起こすよりも簡単に使えてコンパクト、見た目もおしゃれなことからスローハイカーに人気が高まっています。

燃料がどこででも手に入るアルコールという点も魅力。ガスバーナーよりも持ち運びやすく、調理しやすくする五徳などの付属品が充実しているのもポイントです。引き出しの隅にも収納できるので、災害の備えとしても役立ちます。

今回は、アルコールストーブの選び方とともに、トランギアやエバニュー・バーゴなどの人気メーカーのおすすめ商品をご紹介。初心者にもわかりやすい使い方や注意点なども解説しているので、参考にしてください。

アルコールストーブとは、アルコールを燃料とする携帯用のコンロです。本体に燃料のアルコールを注ぎ入れ、ライターやマッチで火をつけるだけのシンプルな構造。アルコールバーナーとも呼ばれ、初心者でも簡単に使えるのが魅力です。

アルコールストーブのメリットは、ポケットに入れられるほどコンパクトで持ち運びやすいこと。軽量なうえに手のひらに収まるミニサイズの商品もあります。また、燃料のアルコールはドラッグストアなどで低価格で入手できて、コストも手間もかかりません。

さらに、燃料に直接着火するためとても静か。使用後に燃料のゴミが出ないので、後片付けにも手がかかりません。ガスバーナーなどと比較しても、携帯性に優れて気軽に使用できるのが特徴です。

アルコールストーブには火力調節機能が付いているタイプがあります。すべての商品に搭載されているわけではないので、特に料理に使いたい方にはチェックすべきポイントです。アルコールストーブにはガスコンロのように本体に調節機能が付いているわけではありません。

アルコールストーブでは「消火ふた」を火の上に乗せ、火が出る隙間の広さを変えることで火力を調節します。フラップを上下させるタイプもあるので、使いやすい商品を選びましょう。

アルコールストーブを選ぶ際には、燃料の容量にも注目しましょう。燃料タンクの大きさに比例して燃焼時間も異なります。コーヒー1杯分の湯沸かしに使用するならコンパクトサイズの商品でも十分です。

一方でキャンプなどで食事の調理に活用するなら、容量が大きいものでなければ対応できないことも。メスティンで白米1合を炊飯するには平均20分程度、燃料は90ml程度必要です。季節や五徳によっても異なりますが、用途に合う容量と燃焼時間は要チェックです。

真鍮製のアルコールストーブは、柔らかなゴールドの色合いが特徴です。亜鉛と銅の合金で、長く使い込むほどに変化していく質感が魅力。レザーのエイジングにも似た味わいで、アウトドアの雰囲気を高めてくれます。比較的加工しやすい素材で、真鍮製のアルコールストーブは形状の多彩さもポイント。お手入れを楽しみながら愛用したい方におすすめです。

アルミ製のアルコールストーブは軽さとサビにくさが最大の特徴です。キッチン用品などでもなじみがある素材で、アウトドアに持ち出しやすいのがメリット。また、余程強い衝撃を加えなければ変形もしにくいため、扱いやすさを求める方にも適しています。加えてアルミ製のアルコールストーブは低価格で購入できるのもポイントです。

チタン製のアルコールストーブは、鈍い光沢と深い銀灰色が魅力。アルミの次に軽く、強度の高さは数ある金属の中でもトップクラスです。加工しにくい性質から形状はあまり豊富ではないものの、強度が高くサビにくいのが特徴。やや価格が高いのがデメリットとも言えますが、ひとつのアルコールストーブを大切に長く使用したい方におすすめです。

アルコールストーブは、冬場のキャンプでのミニ暖房器具としても活用できます。冷たくなった手指や身体を温めるために使用する際には、火力が強い商品がおすすめです。また、暖房効果を長時間持続させたい場合は、同時に燃料タンクの容量のチェックも必要です。

火力が強ければ燃料の使用量も増加するので、暖房の用途がある方は忘れずに確認しましょう。風にあおられて火が弱まらないように風防を準備しておくことをおすすめします。

アルコールストーブは、単体で使用するよりも付属品を活用した方が使い勝手が格段にアップします。ここでは、調理に便利な「五徳」と、安全に消火できる「消火ふた」を紹介します。

ヤカンやシェラカップなどを乗せるための五徳。アルコールストーブを使って料理をしたい方には必須です。調理器具を乗せたときに火が消えるのを防いで安定感を保てます。五徳があればメスティンを乗せておくだけでお米も炊き上がるので、つきっきりで調理をしなくていいのがメリット。組み立て式や展開するだけで使えるタイプもあります。

アルコールストーブの火を簡単に消すのが消火ふたです。消火ふたが付属していれば、燃焼中でも被せるだけで火を消せます。火元に手を近づける必要がないので火傷などの危険性を抑えられるのがメリットです。また、消火ふたは火力調節にも使えるので、自動炊飯などにも便利。安全性を重視する方には消火ふた付きがおすすめです。

trangia（トランギア）は、1925年にスウェーデンで創設されたメーカーです。アルコールストーブをはじめ、自動炊飯に便利なメスティンなどのアウトドア用調理器具まで幅広くラインナップしています。トランギアのアルコールストーブの特徴は、低温や風に強く簡単に着火できること。付属品の種類の豊富さも魅力です。

「いつも新しい何かを追い求める」を社名としたEVERNEW（エバニュー）は、日本で生まれたスポーツ器具メーカー。登山用のランタンや小型調理器具の開発からスタートし、1994年にはチタン製コッヘルを世界で初めて製造しています。アルコールストーブは火力の安定性が特徴で、側面からも炎が出るため暖房用にもおすすめです。

VARGO（バーゴ）はチタン製のアウトドアギアを販売するメーカーです。より長く、より安全に、より楽しくアウトドアを満喫することを理念に製品開発を行っています。クックウェアやカトラリーなど、すべての製品がシンプルで軽量。アルコールストーブのラインナップは複数あり、どのアイテムも耐久性が高く長期にわたり愛用できます。

アルコールストーブの使用方法を解説します。周囲に燃えやすいものがない場所を選んでスタートしましょう。

1. 本体に規定量の燃料を注ぐ
2. 柄の長いライターやマッチの火を本体に近づけて点火する
3. 蓋をかぶせて消火する

使い方はシンプルですが、それぞれに注意点があります。燃料は満タンまで注がず、規定量もしくはタンクの3分の2ほどにとどめましょう。満タンにすると溢れて火事になる危険があります。引火性が強いため、点火時には火を近づける程度で十分です。

また、蓋をかぶせてもしばらくは火が出続けることもあります。火が消えて本体が冷めるまでは触らないようにしましょう。

アルコールといえばお酒を思い浮かべる方も多いですが、ストーブの燃料としては使用できません。飲用のお酒の中でもアルコール濃度が高いウォッカなどは火が付けられますが、不純物が多いため燃料には適していません。

アルコールストーブの燃料となるのは「燃料用アルコール」「消毒用アルコール」などです。いずれもメタノールを主成分としており人体には有害。間違っても飲まないよう注意しましょう。

ボトル缶を使ってアルコールストーブを自作する方法をご紹介します。必要なものは缶・カッター・穴あけ用の画鋲などです。

1. カッターなどを使い、缶を上下2つにカットする
2. 怪我をしないようフチにやすりをかける
3. 飲み口側の周囲に空気の穴を数カ所開ける
4. 飲み口側をひっくり返して底側の間に重ねれば完成

ドリンク用のアルミ缶をはじめ、スチール製のツナ缶などでも構いません。簡単に作れますが、作成中の怪我や使用時の事故には十分注意しましょう。

アウトドアでの調理や暖房に大活躍するアルコールストーブ。手軽な反面、使用方法を誤ると火災など事故の危険があります。安全に使用するための注意点をチェックしましょう。

• アルコールが少ない状態で点火しない
• 燃焼中にアルコールを継ぎ足さない
• テント内や荷物など可燃性のあるものの近くで使用しない
• 火がついているか確認しながら使用する
• アルコール漏れがないか確認する
• 使用後はストーブが冷めてから収納する

一瞬で引火して燃え広がるアルコールを燃料にしているため、使用中・使用後は上記のポイントを十分確認してください。

軽くコンパクトなアルコールストーブは、気軽にアウトドアをはじめたい方にもおすすめのアイテム。素材・燃焼時間・付属品などの選び方のポイントをチェックしながら、使い勝手のいい商品を選びましょう。本記事を参考に、お気に入りのアルコールストーブを手に入れてください。