登山向きタープのおすすめ10選｜軽量・DDのタープなど【タープ泊にも】

「タープ＝オートキャンプ」のイメージが強く、登山にはテントとツェルトを持参する人がたくさんいます。確かにアルプスのようなテント場ではなかなかタープは張れないため、使用を諦めている方も多いでしょう。

このように「登山でタープは使用しにくい」と思っていませんか？しかし実は、山やテント場によってはタープとの相性がいい場合もあり、タープ泊も楽しめます。尾瀬のようにテント場を起点にピストンできる山や、八ヶ岳の白駒池のふもとのような樹林帯の中にあるテント場では、タープがあるとより快適に過ごせます。

今回はウルトラライト登山にもおすすめの軽量タイプ・DDタープなどを紹介していきます。ぜひ最後までご覧いただき、登山用のタープを探すヒントにしてください。

登山中に日陰を探すのに苦労した経験がある方も多いでしょう。そんなときにタープがあると、手軽に日陰を作れて便利です。メリットを最大限活かすためには、太陽の向きを考えて設置するのがポイント。またタープがあると荷物置き場も作れるので、突然の雨でも安心です。

登山において、荷物の重さは後の疲労具合に関わってくるため重要な要素です。特に、何日もかけて長距離を移動する縦走登山やテント泊登山では、いかに荷物を軽くするかが大切ですよね。そんな中、近年注目を集めている登山スタイルが「ウルトラライト登山」。荷物を極限まで減らし、とにかく軽さ重視の登山スタイルです。

そんな人におすすめなのが、テントやツェルト代わりのタープ泊。テントのようにポールを持参する必要がなく、収納時もとてもコンパクトで軽いタープは、余分なものを減らしたいウルトラライト志向の人にぴったりです。

雨の日のテントの設営って大変ですよね。もちろんテントにも撥水加工はされていますが、長年使用しているテントや雨が強いとテントがビショビショになる可能性も。そんな雨の日に、タープはフライシート代わりに使用できます。

樹林帯のテント場であれば、先にタープを張ってからテントを設営すればタープが雨除けになってくれるため、雨の中でも快適にテントを設営できます。撤収も同様。タープがあれば、雨の中連日テントを使用する時でも快適に使用できます。雨の日登山も楽しむ人に、タープはおすすめです。

雨の日だけでなく、タープは晴れの日にも活躍してくれます。登山では、14時頃までには山小屋やテント場に到着するのが基本ですよね。テントを設営した後は、翌日に備えてビール片手にのんびりと羽を伸ばすのが至福の時間。しかし、夏山では容赦なく照り付ける日差しがツライ場合も…。そんな時にもタープがあれば日除けになって快適です。

また、工夫次第で目隠しや風よけにも。特に、テントよりツェルト派の人はタープと組み合わせると居住空間も広がり、格段に快適さがアップしますよ。

登山をする際に、エスケープルートの確認とともに常に念頭に置いておかなければならないのが緊急時の「ビバーク」。道迷いや天気の急変など、登山にはさまざまなリスクが伴います。テントやツェルトよりも簡単に張れるタープは、急を要する緊急時にも活躍します。

また、テントやツェルトを持参しない日帰り登山でも、軽量コンパクトなタープを1つお守り代わりにザックに入れて置けば、万が一の際にもタープを利用してビバークできるため安心ですよ。

登山でのギア選びにおいては、できるだけ軽量なものを選ぶのが正解。登山向けのタープは600g～700g前後のものが多いですが、どのくらいの重さが最適なのかは行く山や行程によっても異なります。

テント場までそれほど標高を上げる必要がない場合は、そこまで軽さにこだわらなくてもいいかもしれません。しかし、標高を上げる場合や縦走する場合は、少しでも軽量コンパクトなタープを選ぶのをおすすめします。

山は1,000メートル上げるごとに紫外線も10％ずつ増すと言われ、地形や標高によっては強風が吹き荒れるテント場もあります。また、山の天気は変わりやすく、平地と違って過酷な環境下で使用するためタープの強度も大切です。

すぐに劣化しないように紫外線加工がされているか、しっかりと補強加工がされているか、防水加工がされているかなど、多少のトラブルがあっても支障をきたさない素材のタープを選びましょう。

長時間歩いてやっとテント場に到着した後に、寝床を作るのはなかなかの重労働です。できるだけ短時間で簡単に設営できるものを選ぶのをおすすめします。

また、縦走登山の場合はまだ日が昇る前に出発する場合も多いため、ヘッドランプのもとで撤収しなければなりません。複雑なものだと手間がかかるため、簡単に撤収できるタープを選びましょう。テントの設営・撤収を何度も繰り返す登山では、設営・撤収のしやすさは重要なポイントです。

ここでは登山に人気のDDタープ・ニンジャタープを紹介します。

• DDタープ：汎用性・耐久性に優れている。テント・ハンモックと相性抜群。
• ニンジャタープ：汎用性・耐久性に優れている。軽量で持ち運びに便利。

ほかにもオクトス・モンベルなど人気メーカーからもさまざまなタープが販売されています。登山におすすめの商品を紹介していきますので、参考にしてください。

• オクトス：ウィングタープライトがおすすめ。超軽量コンパクトタイプなので、荷物の負担になりません。設営も簡単です。
• モンベル：ミニタープHXがおすすめ。軽量でコンパクトなので登山で利用しやすいタープです。

標高の高いテント場や稜線は強風がよく吹くため、タープの使用はおすすめできません。白馬頂上宿舎テント場のような常に強風が吹いているテント場では、テントでさえ飛ばされる場合もあり、強度でテントに劣るタープは不向きです。

また、樹林帯であれば木々にロープを結びつけてタープを張れますが、森林限界を超えるとハイマツのような背の低い木々しか生えていないため、タープが張りにくい場合もあります。タープ登山をする場合は、タープの張りやすさや風の弱いテント場を選ぶようにしましょう。

名峰が連なる山域では、何日もかけて縦走する場合もありますよね。そのような長距離縦走にもタープは不向きかもしれません。連日長距離を歩いては、テントの設営・撤収を繰り返す長距離縦走では、いかに手早くテントを設営・撤収をするかが大切です。

快適なテント泊をするためにはタープはおすすめですが、快適性よりも荷物の軽量さや効率を求められる長距離縦走ではタープの必要性は低いかもしれません。

広々としたテント場では、タープを使って居住空間を広げて快適さをアップさせるのもおすすめですが、狭いテント場ではタープは不向きです。狭いテント場では、複数人での宿泊の場合は1人1張では場所を取るため複数人で1張を推奨している場合が多く、場所を取るタープはおすすめできません。

テント泊とはいえ限られたスペースで大勢の人が宿泊するため、周囲への気配りは大切です。

登山では、付属のポール以外にも自然の中にある身近なものを利用してタープを張るのも可能。ここではタープの張り方をご紹介します。

最も簡単なのが、付属のポールとペグを使ってタープを張る方法です。通常のテント場であれば、この方法が定番の張り方で安定性も高いです。また、登山で使用する人が多いストックを代用して張るのもおすすめ。ポールを支柱代わりにすると荷物も減りますよ。

ペグの打てない岩場のテント場の場合、ペグの代わりに石を使用する場合もあります。また、風の強い場所では、タープが飛ばされないようにペグの代わりに大きな石で固定した方が安全なケースもあります。

ペグを打ちつつ石でも固定するなど、テント場や天候に合わせて設営しましょう。樹林帯の中のテント場であれば、木に結び付けて設営も可能です。

登山にもタープを取り入れると、より快適なテント泊を楽しめます。登山でも持ち運びやすい軽量コンパクトなタープもたくさんあるので、ぜひ登山にもタープを取り入れてみてくださいね！