南部鉄器スキレットのおすすめ8選！フライパンとの違いも！

南部鉄器とは岩手県盛岡市及び奥州市で生産された鉄製の鍋で、国産鉄鍋として大変人気です。スキレットにこだわるキャンプ上級者が選ぶほどの南部鉄器ですが、どのようなアイテムなのか気になった事はありませんか？

南部鉄器は使い続けると質が上がり続けるといわれ鉄器を「育てる」と表現する方もいます。蓄熱性が高く、焼きムラが少ないのは鉄製のスキレットならではのメリットです。一方で、重たい・値段が高いなどデメリット面も聞かれます。

そこで、この記事では南部鉄器スキレットの魅力・選び方・人気メーカー・おすすめ商品などをご紹介します。この記事を参考にして、質がいい南部鉄器スキレットを手に入れてキャンプへ出かけてみてください。

南部鉄器を使用すると鉄分を簡単に摂取できるのが魅力です。鉄分を分類すると「二価鉄(ヘム鉄)」と「三価鉄(非ヘム鉄)」に分けられます。ニ価鉄は三価鉄と比べて身体に吸収されやすい鉄です。南部鉄器は加熱すると鉄分が溶け出します。

鉄分は貧血予防・疲労予防に効果があり、摂取した方がいいものです。調理をするだけで自然と鉄分が溶け出すので、効率的に身体に鉄分を取り込めます。溶けだした成分のほとんどが二価鉄なので、鉄分が足りてないと感じている方は南部鉄器を利用しましょう。

南部鉄器スキレットの魅力の一つが、加熱すると冷めにくいので料理が温かいままキープできる点です。これは南部鉄器が高い耐熱性と熱伝導性を持っているためにうまれる性質になります。ある程度加熱するとあとは予熱で調理が可能です。

高い熱伝導性は焼きムラを作りにくく、じっくりと熱が通るので安定した調理が行いやすいのがメリットになります。鍋を振って焼きムラをなくすなどの工程をする必要がないので、焼き加減を確認しながら調理が可能です。

南部鉄器など鉄製のフライパンやスキレットは「育てる」と表現をします。シーズニングなどのお手入れを徹底すると南部鉄器スキレットの寿命が延びるのがメリットです。はじめて使う前に行うのをスタートシーズニングといい、ぜひ行ってもらいたい工程になります。

また、調理後のお手入れも重要です。南部鉄器は汚れが落ちやすいので水かお湯で洗い流します。洗剤を用いるとせっかくできた油膜が取れてしまうので気を付けましょう。定期的にシーズニングをすると、スキレットが育っていき長く使用できるためおすすめです。

南部鉄器スキレットの製法は鋳造で、溶かした鉄を砂型に流し込んで冷やして固める方法です。その製造過程で、南部鉄器の表面に細かな凹凸ができるため、食材と南部鉄器が設置する面に隙間ができるので焦げを防ぎます。

また、南部鉄器を使用する際に先ほどのシーズニングとお手入れを徹底すると、凹凸に油膜が張るためより焦げ付きにくくなるのでおすすめです。使い続けるたびに南部鉄器スキレットの質が高まるのは嬉しいポイントになります。

南部鉄器スキレットは鋳鉄で出来ているため、重量があります。一方でスキレットの厚みがあるため、とても頑丈です。25cmの大きいスキレットになると1.85kgになるため、なるべく軽くコンパクトに済ませたいキャンプなどの持ち運びには適しません。

南部鉄器スキレットにこだわりがあって使用する方は、キャンプ用にミニサイズを持参される方もいます。複数人のキャンプで大きな調理器具が必要な場合は、軽い素材のものから選ぶ方がいいです。

南部鉄器は伝統工芸品であり、名が知れたブランドです。その人気が故に価格は高い傾向にあります。また南部鉄器が人気になると価格が上昇傾向となり、高騰していくアイテムもあり、手に入りにくいです。

とはいえ、安いスキレットにはない質の高さは南部鉄器スキレットの魅力。ずっと使い続けるものと考えると、購入する価値はあります。また、南部鉄器スキレットすべてが高いわけではなく、お手頃のアイテムもあるので、一度価格をチェックしてください。

南部鉄器スキレットを選ぶ際は、サイズを考えましょう。サイズはどのような人数で使用するのかによって変わります。ソロキャンプでは大きすぎるサイズは荷物になりますし、大人数でのキャンプでは小さすぎるサイズはかえって不便です。

一般的に、ソロキャンプには20cm以下のサイズで選び、グループで使用するなら26cm以上の大きなものを選びましょう。但し、南部鉄器スキレットは重たいので、大きなサイズのものを持って行く際には役割分担して荷物の負担を減らす工夫が必要になります。

使用する用途にもよりますが、自宅・アウトドアどちらでも使用出来たら便利です。最近はオール電化でIHを利用する家庭が増えています。南部鉄器はIHに対応しているものが多いため、どのような熱源であっても使用できるのは嬉しいポイントです。

一方で、スキレットが熱くなりすぎてIHの安全装置が働く場合があります。できるだけ弱火から加熱して強火にならないように調理するのがおすすめです。南部鉄器スキレットでIH対応のものが欲しい場合は、商品説明欄にIH対応と書いてあるものを選びましょう。

南部鉄器スキレットをデザインで選ぶ方法もあります。手作りで作られた南部鉄器スキレットは販売している会社によってデザインがさまざま。平べったいものから深さがあるもの、注ぎ口があるものなど選択肢が多いです。

その他にも持ち手が二つあるものは、重たい南部鉄器でも持ちやすいメリットがあります。重たい南部鉄器に食材が入るとさらに重たくなるので持ち手が二つあるのは便利です。このようにデザインによっても使い勝手が変わるので、チェックしてみてください。

南部鉄器スキレットには蓋付きのモデルがあります。蓋付きのものは無水調理鍋やダッチオーブンに近い使い方が可能です。焼く・炒めるの通常の使い方に加えて、蒸す・煮込むといった料理が可能になります。

このように蓋があるだけで料理の幅が広がるのでおすすめです。セットのものがサイズがあっているので最適ですが、後から蓋が欲しくなった場合は別途スキレットカバーを購入する方法もあります。同サイズのスキレットを上から被せても蓋の代わりになるので試してみてください。

「OIGEN」は1947年に設立された老舗ブランドです。創業はさらに前の1852年で歴史を感じさせます。数々の受賞歴を誇り、安心して購入ができるブランドです。長い歴史を持つOIGENの南部鉄器ですが、アイテムの価格は高くありません。

比較的安価で販売しており、Amazonでの評価も高いブランドです。デザインもさまざまなものを販売しているので、用途によって選択できます。南部鉄器スキレットのメーカーで迷った場合は、OIGENのものから探してみてください。

岩鋳(イワチュウ)は1902年創業の老舗ブランドです。岩鋳の南部鉄器は砂で作った鋳型に銑鉄を流し込む「焼型法」という製法で、非常に多くの過程を経て作られます。「釜師」と呼ばれる職人が一つ一つ丁寧に制作しているのも魅力です。

製造過程などはホームページにわかりやすく記載されています。気になる方はぜひチェックしてください。岩鋳からもさまざまなデザインの南部鉄器が販売されており、選べるアイテムは豊富です。南部鉄器を選ぶ際の選択肢の一つとして覚えておいてください。

スキレットとフライパンの大きな違いは「鋳造」か「鍛造」かになります。これは製法で用いる言葉で、スキレットは「鋳造」で製造され、これは溶かした鉄を型に流し込んで冷やし固める方法です。一方、フライパンは「鍛造」で製造され、鉄を叩いて形にしていく製法になります。

また、「厚さ」・「重さ」にも違いがあり、スキレットは厚くて重たいです。フライパンは叩いて薄くなるので、薄くて軽くなります。スキレットはじっくり焼くような料理に適し、フライパンは振って炒める料理で使うと考えていいです。

このような違いはありますが、鉄製の特徴は同じになります。熱伝導がよく、丁寧にメンテナンスをしながら使用していけば長年使い続けられるアイテムです。

この記事では南部鉄器スキレットの魅力・選び方・人気メーカー・おすすめ商品などをご紹介しました。南部鉄器スキレットは重たさなどのデメリットはありますが、質の高い調理が可能です。この記事を参考に南部鉄器スキレットを手に入れて一味違うキャンプ飯を作ってみてください。